暖房の種類と特徴
暖房にも様々な種類があります。
それぞれの特徴を理解して、適切に使うことが快適な冬を過ごす上で重要です。
日弘ヒーティングでは、ご家庭の構造や広さ、住む方の年齢やライフスタイルに合わせて、暖房設備のご案内をしております。
お気軽にご相談ください。
エアコン暖房 対流式(強制)暖房
暖房方法・特徴・暖房効果
●温風による暖房は室内上下で10℃前後の温度差ができ、乾燥感が強いため不快感が強い
●ふく射熱がほとんどなく、気流を感じるため、設定温度に対し、体温温度が上がらず過剰な運転が目立つ
●温暖な地域の、間欠運転に適している。
室内環境(衛生面) | ●室内循環のため空気が汚れやすい ●ほこりが室内に漂いやすく、乾燥感が強い |
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熱源 | ●電気・ガスがあるが現状住宅では電気が主流となっている。 |
室内調整 | ●各部屋毎に設置可能 |
設置スペース | ●タイプによってことなるが、室内機1台に対し室外機が1台必要。 ●1年を通じて使用するため出し入れの必要がない。 |
耐久性 | 約10年~15年前後 |
イニシャルコスト | ◎ |
経済性 | 電気:△ ガス:△ 灯油:データ無し |
総評 | 冷暖房を1つの機種で対応。 実際、暖房運転の温風・乾燥感から暖房利用している家庭は少ない。 外気温が下がると効率が下がる。 |
パネルヒーター 自然対流・ふく射式暖房
暖房方法・特徴・暖房効果
●壁面(窓下)に設置でき、温水温度を変えることで、パネル表面温度を40℃~80℃に設定できる。
●窓面からの冷気も阻止でき、室温が多少低めでも暖かく感じる。
●建物全体をクリーンかつ効率よく暖める暖房に適している。
室内環境(衛生面) | ●各部屋に設置することにより、どこでも2~3℃差の中で均一に暖めることができる。 ●浮遊粉塵量も比較的少ない。 |
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熱源 | ●電気・ガス・灯油が使用可能。 |
室内調整 | ●ボイラーの送水温度設定と各部屋に設置された機器についたサーモにより、各部屋ごとに設定可能。 |
設置スペース | ●壁面設置となるので家具等の配置計画が必要。 ●熱源機としてボイラーが必要。(灯油使用の場合タンク) ●基本的に取り外しができないが、タイプによって対応可能。 |
耐久性 | 本体30年以上 ボイラー10~15年前後 |
イニシャルコスト | ○ |
経済性 | 電気:◯ ガス:△ 灯油:◎ ※システムによって変わります |
総評 | 北欧で主流の暖房システム。 建物全体を均一に暖め、静かで室内を汚さない等の利点から北日本地域での実績を持つ。 建物性能が上がり今後注目されるシステム。 |
床暖房
暖房方法・特徴・暖房効果
●床表面温度の立ち上がりは比較的早いが、常に身体と接する暖房であるため、床表面温度は30℃前後となる。
●窓面からの冷気に対し、対処が難しく影響が大きい。台所等足下のみの暖房では効果が大きい。
室内環境(衛生面) | ●室内環境としては浮遊粉塵量も比較的少なく衛生的だが、暖かい床面はダニ等の温床となる危険があり衛生面での注意が必要。 |
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熱源 | ●温水式・電気パネル式があり。温水式の場合、電気・ガス・灯油が使用可能。 |
室内調整 | ●床表面温度を制御するため、室温の制御が困難である。 ●系統ごとに個別の設定は可能。 |
設置スペース | ●床面に対し敷設面積が約80%必要。 ●温水式の場合、熱源機をしてボイラー(灯油使用の場合タンク)が必要。 ●電気パネルの場合、重量物の配置計画が必要。 ●床材に制約が出てくる。 |
耐久性 | 本体30年以上 ボイラー10~15年前後 |
イニシャルコスト | △ |
経済性 | 電気:△ ガス:△ 灯油:◯ |
総評 | 足元暖房・室内を汚さない等の利点から人気がある。 室内温度を上げるのに時間を要する。 LDKを中心に設置する場合が多く、他設備併用により効果が上がる。 |
温水ルームヒーター 対流式(強制)暖房
暖房方法・特徴・暖房効果
●暖房効果はエアコンとほぼ同じ。
●床面に沿って送風するため、ほこりなどを巻き上げてしまう恐れがある。
●間欠運転に適している。
室内環境(衛生面) | ●吹き出しが低い位置にあるため直接温風を受け乾燥感が強い。 |
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熱源 | ●灯油を使用。 |
室内調整 | ●各部屋毎に設置可能 |
設置スペース | ●本体+温水コンセント。 ●室内機は取り外し収納可能。 ●熱源機としてボイラー+オイルタンクが必要 |
耐久性 | 約10年~15年前後 |
イニシャルコスト | ◎ |
経済性 | 電気:データ無し ガス:△ 灯油:◎ |
総評 | 温水のボイラーを使用した安価な暖房。 エアコンと違い足元に吹き出しがあるぶん暖かさを感じられる。 |
蓄熱式暖房 対流式(強制)暖房・ふく射式暖房
暖房方法・特徴・暖房効果
●深夜電力により蓄熱を行い、その熱を1日かけて放熱し、室内を暖める。
●重量が非常に重く(約1t/m)設置場所に補強が必要。
●通常ふく射暖房であるが、ファンによる強制暖房も可能。
●局所暖房には適さない。
室内環境(衛生面) | ●広い空間のみ設置可能となるので小さい部屋(トイレ等)との温度差ができる。 |
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熱源 | ●電気(深夜電力)を使用。 |
室内調整 | ●自然放熱のため温度制御が難しい。 ●室温をあげることは容易だが低負荷時の制御が困難。 |
設置スペース | ●本体のみだが重量が重いため、事前に設置場所を決め補強が必要。 ●取り外しができない ●大きな設置スペースが必要。 |
耐久性 | データ無し |
イニシャルコスト | △ |
経済性 | 電気:○ ガス:- 灯油:- |
総評 | オール電化で採用されている暖房形式。 深夜電力利用で24時間暖房が可能。 低負荷時の制御が難しく、春先など暖まりすぎる場合がある。 |